富士山御中道のミヤマハナゴケ  


 

1.ミヤマハナゴケの愛好家になった 2.ミヤマハナゴケの生態




富士山御中道の御庭付近にミヤマハナゴケが生えていました。

ミヤマハナゴケの二股に枝分かれした姿は白いサンゴに似て、可憐で、美しく、球状に群生する姿は白い手毬を敷きしめたように優雅で、見る人の心が癒されます。

この球状に群生するミヤマハナゴケが見られる時期、場所を調べた。

また、日本国内でミヤマハナゴケが、生えている場所を調べた。四国、九州でも生えていた報告があります。







2.ミヤマハナゴケの生態






富士山御中道のミヤマハナゴケ






(1)富士山中腹で、ミヤマハナゴケに出会った年月日と場所と形態

みずみずしく、新鮮さがあて球状の塊が重なり合って群生するミヤコハナゴケに出会ったのは、意外にも2015年10月18日御中道お庭付近で、その他は異なる品種の様に形態が異なっていた。。



富士山中腹で、ミヤコハナゴケに出会った年月日と場所と形態 

  富士山中腹で、ミヤコハナゴケに出会った年月日と場所
①2015年10月18日御中道お庭付近に登る道の横
②2015年10月18日御中道お庭付近から上に登る道の横
③2015年10月18日御中道お庭付近の道の横
④2015年10月18日:奥庭の富士山展望地に行く道の横


球状の塊が重なり合って群生。
みずみずしく、新鮮さがあり見る者の心を癒す美しさ。



富士山御中道のミヤマハナゴケ


富士山御中道のミヤマハナゴケ

  群生はなく、まばらに散在。。
球状の塊はなく平面的に生えている。


富士山御中道のミヤマハナゴケ


富士山御中道のミヤマハナゴケ

 ⑤2015年7月27日:御中道の御庭付近   ⑥2014年9月10日:御中道の御庭付近
まばらであるが多数生えていた。球状になる手前の塊。


  富士山御中道のミヤマハナゴケ


富士山御中道のミヤマハナゴケ

  とても小さな球状の塊がまばらに生えている。


富士山御中道のミヤマハナゴケ


富士山御中道のミヤマハナゴケ


  
富士山三辻付近でミヤマハナゴケに出会った年月日と場所
⑦2016年8月7日:御殿庭入口から三辻へ進む道の横    ⑧2015年10月12日:三辻から幕岩上へ進む道の横
まばらであるが多数生えていた。。球状になる手前の塊。
球状の塊はなく平面的に生えている。


富士山三辻付近のミヤマハナゴケ


富士山三辻付近のミヤマハナゴケ


  群生はなく、まばらに散在。。
球状の塊はなく平面的に生えている。


富士山三辻付近のミヤマハナゴケ


富士山三辻付近のミヤマハナゴケ


 ⑨今まで登った富士山展望の山ではミヤマハナゴケに出会っていません




(2)球状の塊が重なり合って群生するミヤマハナゴケ、が御中道で見られる時期は。


私が歩いた①、②、③の2015年10月18日に、御中道お庭付近で 球状の塊が重なり合って群生するミヤマハナゴケがみられたが、⑤2015年7月27日、⑥2014年9月10日では球状の塊が重なり合って群生するミヤマハナゴケがみられなかった。

しかし、御中道でミヤマハナゴケが生えているサイトを調べると、7月から10月までの御中道で球状の塊が重なり合って群生するミヤマハナゴケが生えていました。


Wikipediaの日本版には「ミヤマハナゴケ」の項目はないが、Wikipediaの英語版に Cladonia stellari」(「クラドニアステラリス=ミヤマハナゴケ」)の項目、解説がある。そこに次の記述があります。

「他のほとんどの地衣類と同様に、Cladonia stellarisはゆっくりと成長し、良好な条件下で年間平均0.5cm未満です。」

これによると、ミヤマハナゴケは毎年成長していく生物のようです。花のような形態から、冬に枯れて雪解けとともに、新たに芽を出して成長すると安易に思い、キノコのように年度により沢山生えるあたり年があるかと思っていましたが、違うようです。冬でも雪の下で枯れず小さくなることなく、同じ形状で生きているのでしょうか。

このような生態だと、同じ場所に、同じ姿で昨年より成長したミヤマハナゴケに会うことができます。昨年は球状の塊だったが、今年は平坦なミヤマハナゴケということもない。私が⑤2015年7月27日、⑥2014年9月10日にみた球状でないミヤマハナゴケは、①②③の球状のミヤマハナゴケとは異なるようです。



5月29日からミヤマハナゴケが生えている報告のサイトもある。まばらであるが、もう少しで球状になりそうなミヤマハナゴケが生えている。5月でも、球状の塊があるミヤマハナゴケの群生が見られるかもしれません。




2018年7月9日(月)御中道球状のミヤマハナゴケの群生
 サイト「染織作家 大野純子」の「2018年5月18日〜7月(7月9日)


2018年7月17日。球状に近いミヤマハナゴケの群生。
 サイト「ペコちゃんさんのトラベラーページ【フォートラベル】」の「富士山五合目のシャクナゲと御中道めぐり


2010年8月6日。球状のミヤマハナゴケの群生。
 サイト「たんべぇ山から」の「夏の想い出 富士山お中道めぐり~三合目 2016/08/06


2012年8月10日。球状のミヤマハナゴケの群生。
 サイト「山のページ」の「山の花(bak7)



2011年8月14日。球状のミヤマハナゴケの群生。
 サイト「gooブログはじめました」の「富士山-4(樹の花やキノコなど)


2019年8月22日。球状のミヤマハナゴケの群生。
 サイト「エーデルワイスクラブ」の「富士山(御中道-お庭-奥庭)


2010年8月28日。球状のミヤマハナゴケの群生
 サイト「おはなはんの植物観察日誌 」の「富士山 お中道 散歩(3)



2015年9月29日。球状のミヤマハナゴケの群生
 サイト「花の詩山の詩」の「2016年9月のブログ記事


2015年10月12日。球状のミヤマハナゴケの群生
 サイト「山の花、町の花」の「富士山御中道(紅葉散策)


2011年10月13日。球状のミヤマハナゴケの群生
 サイト『茨城の自然探検隊改め「おっさんの日常、ときどき自然」』の「地衣類、赤富士と白い花





2018年5月29日。富士山五合目(御中道)、まばらであるが、もう少しで球状になりそうなミヤマハナゴケが5月に生えている。
 サイト「としろぐ」の「ミヤマハナゴケ

            




(3)奥庭で球状の塊が重なり合って群生するミヤマハナゴケが見られるか。



奥庭でも、以下のサイトに示すように球状の塊が重なり合って群生するミヤマハナゴケが生えています。


2018年11月23日奥庭のどのへんかはわかりませんが、見事な球状のミヤマハナゴケの群生がありました。

2018年11月23日球状のミヤマハナゴケの群生  
 サイト「Drops of Life 絵本作家*仁科幸子」の「富士山の地衣類


「球状の塊が重なり合って群生に近い状態のミヤマハナゴケがありました。

2014年10月28日。奥庭。「球状の塊が重なり合って群生に近い状態のミヤマハナゴケ
 サイト「旅するウメボシイソギンチャク」の「富士山御庭奥庭地衣類編


三合目から奥庭荘へ行く道で球状のミヤマハナゴケの群生がありました。


2017年9月30日 。三合目から奥庭荘へ行く道で球状のミヤマハナゴケの群生。
 サイト「想い出のハイキングアルバム」の「20170930 (精進口登山道1合目から)御中道





(4)宝永火口-三辻-二ツ塚で球状の塊が重なり合って群生するミヤマハナゴケが見られるか。



群生するミヤコハナゴケはありますが、球状の塊が重なり合って群生するミヤマハナゴケはまだ見ていません。


2017年9月9日 富士山須山口の二合目付近。球状の塊はないが、もう少しで群生のミヤコハナゴケ。
 サイト「へるしーらいふ」の「 富士山 須山口 富士宮口 山野草紹介


2016年10月16日 富士山須山口の二合目付近。球状の塊はないが、もう少しで群生。
 サイト「山の花、町の花」の「水ヶ塚から双子山


2013年10月27日 球状の塊はないが、ミヤコハナゴケの群生。
 サイト「ヤマレコ」の「富士山 御殿庭 - 2013年10月27日



5)富士山中腹以外で生えているミヤマハナゴケ


日本地衣学会のサイトに次の記述があり、ミヤマハナゴケの主な生息地は本州中部および北部,北海道の高山ですが、四国でも生えています。

「日本の高山を代表する地上生樹状地衣,本州中部および北部,北海道の高山に多い.四国からも記録がある.」


 サイト「サイエンスミュージアムネット」の「自然史標本情報-Cladonia stellaris (Opiz) Pouzar & Vezda-ミヤマハナゴケ(鹿児島)」
では、鹿児島県姶良郡霧島町霧島山新燃岳で生えていたミヤマハナゴケの標本が出てます。




以下に示すように、多くの場所でミヤマハナゴケも生息が報告されています。




2016年7月13日>草津白根山ミヤマハナゴケの群生。
 サイト「草津温泉 草津スカイランドホテル」の「イオウゴケ(硫黄苔・ハナゴケ科ハナゴケ属)



2019年8月21日。光岳 まばらなミヤマハナゴケ。
 サイト「kiretさんの聖岳・大沢岳・光岳の活動データ | YAMAP 」の「光岳-2019-08-21




2019年8月21日。甲斐駒ヶ岳 球状のミヤマハナゴケの群生。赤い実がついたコケモモも一緒。
 サイト「かずさんの甲斐駒ヶ岳・日向山(山梨県北杜市)の活動日記 | YAMAP」の「初✨南アルプス その1〜甲斐駒ヶ岳




高山帯の地衣類とされるコケであるが、長野県大町市では標高1000m以下でも植生が確認される
 サイト「風穴net」の「冷風の丘にある「ミヤマハナゴケ」





2014年7月13日 北海道北海道樽前山。 こんもりしたミヤマハナゴケ。
 サイト「札幌山歩」の「樽前山(東山・西山・932峰を一周)の花の写真




2019年7月31日 福島県、標高1600mの浄土平湿原 ミヤマハナゴケの群生。
 サイト「青い空が好き」の「湿原を歩く





2018年7月29日 栃木県塩原温泉の田代山の山頂湿原。 優雅な球状のミヤマハナゴケ。
 サイト「塩原温泉 彩つむぎ 女将の独り言」の「田代山と帝釈山の山野草その2





2013年8月4日 富山県薬師岳標高2926m。 優雅な球状のミヤマハナゴケ。
 サイト「山の散歩道」の「8月 五色ヶ原~薬師岳(3)







 

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