大菩薩嶺には、@2009.08.09A2013.10.14B2014.08.16C2014.11.4と4回登りました。四回目に富士山が見えましたが山腹に雲がかかっていました。今回は、快晴の青空の下に終日富士山を眺めることができました。 上日川峠-唐松尾根-雷岩-大菩薩峠-熊沢山-石丸峠-小屋平-上日川峠のコースで歩きました。唐松尾根では木々の間から富士山が見えてきます。雷岩から大菩薩峠までは、素晴らしい富士山展望の尾根道でした。進む方向に富士山がいます。富士山と大菩薩湖の景観はほぼ同じですが、前景が笹原、岩場、尾根道など変化していくのを楽しめます。大菩薩嶺の醍醐味はこの富士山展望の尾根道歩きだと思います。 石丸峠の笹原の景観がとても良いので、熊沢山を越えて歩きました。 |
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■富士山と大菩薩嶺(丹沢の蛭ヶ岳から) 大菩薩嶺は右端、富士山からの距離44kmですので、間に多くの山があります |
大菩薩嶺の山歩き記 2015年11月28日 快晴■5:33 小田急江ノ島線長後駅発 ■8:10 甲斐大和駅から上日川峠までバス(1000円)。出発。 平成24年の時、バス停に「上日川峠線は平成24年4月21日(日)〜11月25日(日)の間の土・日・祝日のみ運行します。」 今年は、「平成27年4月18日(土)〜12月13日(日)間の土・日・祝日(一部平日有り)を運行します。」バス運航日が伸びました ![]() ■8:50 上日川峠着 ■9:10 福ちゃん荘に向けて上日川峠出発。 ![]() ■9:24 福ちゃん荘到着。福ちゃん荘から唐松尾根を登り、雷岩に向かいます。 ![]() ■9:41 木々の間から富士山が見えてきました.。富士山の左前の山は三ッ峠山。カラマツが多いが紅葉の時期は過ぎています。 ![]() ■10:04 甲府盆地と南アルプスも見えてきました。 ![]() ■10:07 標高が高くなり視界が開け富士山の展望がよくなります。甲府盆地と南アルプスまで見えています。大菩薩湖も見えてきました。 雷岩到着まで雲の発生はないように思えます。しかし、富士山の写真は見えている時に撮ると決めているので、何回も立ち止まり、振返ってシャッターをきります。 ![]() ■10:07 左右のすそ野がなだらかに流れる秀麗な富士山です。 ■10:16 雷岩横の広場に到着。 富士山を中心に大菩薩湖(上日川ダム)を囲む大菩薩連嶺の山々、三ツ峠山、御坂山地、南アルプス、甲府盆地。雄大な景観です。視界120度ほどですので首を回して眺めます。 ■10:16 雷岩横の広場からの富士山。首を回さないで、一望するとこのぐらい。 ■10:16 雷岩横の広場からの富士山と大菩薩湖 ![]() ■10:16 雷岩横の広場からの富士山 ■10:21 雷岩横の広場からの富士山。 壁紙用画像(WUXGA 1920×1200)。 ■10:29 雷岩横の広場から富士山山頂部を望遠レンズで撮影。奇妙な冠雪状態。 数日前までは、吉田大沢の途中までしか冠雪していませんでしたが、その後の降雪で充分冠雪した姿になりました。上日川峠行きのバスが終了する前にここまで冠雪し、快晴の日に大菩薩嶺に登ることができた幸運に感謝。 冠雪状態を良く見ると、冠雪半ばに左から直線状の境目があり、吉田大沢から上に伸びており、境目上部の雪が少ない。この奇妙な冠雪状態について、NHK気象解説の檜山さんが次のように推察していました。 「降雪時に冠雪部の直線状の境目から上部は、零下0℃以下の温度でさらさらの雪が降り、境目から下は零下0℃付近の温度のため水分を多く含んだ雪が降った。積雪後、風が吹き、上部のさらさら雪を吹き飛ばしたため、このような境目ができた。」 桧山さんは直線状の境目だけ解説していましたが、東の山体では上の方に登っています。風が南から吹いていたとすると、境目の曲がり方が、風の通り道と一致し、推察は正しいと思います。 当日は今まで見たことがない変わった冠雪状態と思いながら、眺めていました。 ・富士山の標高2800m付近に見られる横線についてで詳細な検討があります。→残念ながらこのサイト今はない) ・山梨県富士山科学研究所 - 【あの横線はなんだ?】... | Facebook こちらは風ではなく雲と推察しています ![]() ■10:33 雷岩からの富士山。雷岩に上ると、更に視界が広がります。 ■10:33 雷岩からの富士山。山並みの上の聳える富士山が美しい。 ■10:49 後姿にも表情があるようで、息を呑んでジーと富士山を眺めているのが感じられます。
![]() ■10:49 冠雪した南アルプスの景観も素晴らしい。空気が澄んでいるので、甲府盆地の笛吹市街地もかなり鮮明に見えています。
![]() ■10:52 雷岩から見た広場。 大菩薩嶺山頂はこの広場から奥の方10分ほどのところですが、樹木に囲まれており眺望はありません。前に訪れているため、今回は行きませんでした。 ![]() ■10:52 雷岩の左横からもほぼ同様の富士山がいるパノラマが見られます。 ![]() ■10:54 雷岩〜神部岩間からの富士山。 雷岩から大菩薩峠までは、素晴らしい富士山展望の尾根道です。富士山は進む方向にいます。富士山と大菩薩湖の景観はほぼ同じですが、前景が笹原、岩場、尾根道などと変化していくのを楽しめます。大菩薩嶺の醍醐味は、この富士山展望の尾根道歩きだと思います。 左側尾根道の最初の小高いところが妙見ノ頭、その南側に大菩薩峠、熊沢山、石丸峠。この尾根道を進みます。 ■11:00 神部岩からの富士山。標高2000m地点の標識の傍に神部岩が有ります。神部岩の主が、背もたれつきの椅子に座り富士山を眺めているように見えました。
■11:00 神部岩と富士山が睨めっこ。
![]() ■11:01 富士見新道分岐からの富士山 中央に見える標識に「富士見新道(通称クサリ場)のくさり腐食のためクサリを撤去いたしました。落石等もあり危険ですので登山には充分注意してください。塩山市」 山地図では点線になっているが、岩場があり、最近手入れされておらず、相当危険そうです。 右側に雷岩から歩いてきた道、左側にこれから進む大菩薩峠への道が見えます。その間に富士山と南アルプスと甲府盆地が見える雄大な景観です。尾根道の中で最も気に入った富士山展望地です。 ■11:02 この絶景を眺めて進む贅沢な尾根道歩きです。
![]() ■11::04 大菩薩峠への道が富士山のほうに向かっています。
![]() ■11:09 大菩薩嶺からの道を振返る。 ![]() ■11:11 同じ様な景観が少しずつ変わるのを楽しみながら進みます。 ![]() ■11:16 尾根道が大菩薩湖を隠すところもあります ![]() ■11:18 歩いてきた尾根道を振返ると、大菩薩嶺の左側に八ヶ岳が見えました。
![]() ■11:18 妙見ノ頭は登らずに、賽の河原に到着。非難小屋があります。前々回は風が強かったため、避難小屋の中で昼食を食べました。ここから富士山は見えません。 ![]() ■11:18 ここまで福ちゃん荘→雷岩→神部岩→賽の河原と尾根道を歩いてきました。ここから、下の地図に示すように親不知ノ頭に上り、大菩薩峠に下ります。
![]() ■11:25 賽の河原からの坂道を登ったところが親不知ノ頭、そこで振返ると雷岩からの尾根道が見渡せます。青空に、黄金色の笹原が美しい。中央に避難小屋が見え、その上が、妙見ノ頭。 ![]() ■11:25 親不知ノ頭からの富士山。 ![]() ■11:27 親不知ノ頭から少し進んだところからの富士山。 ![]() ■11:28 親不知ノ頭の標識の奥に綱で囲まれた展望台が有ります。見逃していました。通常の展望台ならそのまま先に進みますが、富士山の展望台ですので、引き返します。 ![]() ■11:30 親不知ノ頭の展望台からの富士山。絶景です。雷岩〜大菩薩峠までの尾根道で、最も視界が広がった所です。ここで休憩。 ■11:42 親不知ノ頭の展望台からの富士山。 ![]() ■11:46 親不知ノ頭から大菩薩峠に下っていきます。かなり急峻な岩場を下ります。その岩場からの富士山。
下り道の先が大菩薩峠で、介山荘が見えます。その後ろの山は熊沢山。 ■11:51 岩場を下りたところに「大菩薩峠文学記念石碑」が有ります。「大菩薩峠」は机龍之介を主人公とした中里介山作の未完の大長編時代小説。 映画化も4回されています。残虐で、盲目の美男子の机龍之介役は大河内傳次郎(1935-6)、片岡千恵蔵(1953)、市川雷蔵(1960-1)、仲代達矢(1966)。市川雷蔵が最も机龍之介のイメージに合っていました。 学生時代に剣道をしていたので、机龍之介の「音なしの構え」はかなり印象に残っており、大菩薩峠と聞くと机龍之介がすぐ連想されます。 ![]() 「大菩薩峠」で次に出てくるのは、学生運動の「赤軍派」53名が1969年11月5日に逮捕された「大菩薩峠事件」。赤軍派が「11月闘争」の武装訓練を大菩薩周辺の山中で行うため、「福ちゃん荘」に潜伏していたところを逮捕された。 この事件を扱った小説に佐々木譲の「警官の血」があります。主人公は警察官ですが赤軍派への潜伏調査をおこなうため昭和43年に北海道大学に進学し、大菩薩峠の武装訓練に参加し、彼の通報により赤軍派が逮捕されるところが描かれています。昭和42年に同じ大学に入学したので、そのころの時代がどのように描かれているかに興味を持って読みました。 この二件により「大菩薩峠」は特別の場所と意識していましたが、登山をはじめたのが50歳後半からなので、最初に登ったのは40年後の2009年3月でした。 現在、「大菩薩峠」と聞くとすぐにでてくるのは「富士山眺めて尾根歩き」です。 ■11:51 「大菩薩峠文学記念石碑」付近からの富士山。このあたりから、下るにつれて富士山が左の熊沢山に隠れていきます。
![]() ■11:54 大菩薩峠介山荘に到着。富士山は見えません。トイレで用をたして、熊沢山を登ります。 ![]() ■12:13 熊沢山山頂に到着。 ![]() ■12:14 熊沢山山頂からの富士山。狭いながら展望場所があり、風が殆ど来ないので、ここで昼食。 ![]() ![]() ![]() ■12:56 12時を過ぎているので、富士山はかなり霞んできました。しかし、富士山には雲はかかっていない。 今回は珍しく昼飯42分ですませて、熊沢山山頂から出発。 ![]() ■13:16 熊沢山を下りる途中からの富士山 熊沢山から石丸峠分岐に向けて下りていきます。この石丸峠の笹原の景観が素晴らしい。石丸峠からの道は笹原の狼平から小金沢山に通じます。右の道が小屋平-上日川峠への下山道です。馬の背の間に黒岳が少し見えて、その後ろには雁ヶ腹摺山・大樺ノ頭か。 富士山は小金沢山の右側に控えめに見えていますが、この景観を高める力を持っています。 ■13:20 石丸峠。空が青い。小屋平-上日川峠へ行くため右側の道を進みます。
![]() ■13:22 石丸峠から少し進んだところからの富士山と南アルプスと大菩薩湖。左側は笹原の狼平です。 ■13:24 石丸峠から更に進んだところからの富士山と南アルプスと大菩薩湖。富士山の左側は小金井山。 ![]() ■13:25 笹原の狼平。 ![]() ■13:25 北西部からの陽射しで富士山の冠雪部が光っています。奇妙な冠雪状態が顕著になってます。 ![]() ■13:29 小屋平-上日川峠に進みます。 ![]() ■13:42 ここまでは樹木の間から富士山が見えていましたが、このような立派な展望地が有りました。 ![]() ■13:51 林道に着きました。工事をしているようです。林道の右側が小屋平-上日川峠への道ですが、左側に富士山展望地があります。 ![]() ■13:52 林道の富士山展望地から ![]() ■13:59 林道から雷岩のあたりが見えます。 車が通れる幅広い林道を少し歩くと、林道の左側に小屋平にいく山道の表示板があります。景色に見とれて林道を進むと、この表示板を見逃してしまうので注意。
![]() ■14:15 小屋平バス停到着。小屋平からでも同じバスに乗れるのですが、時間もあり満員で乗れない場合もあるかもしれないと思い、上日川峠に進みます。 ![]() ■14:45 上日川峠到着 ■15:00 バス出発 ![]() ■15:45 甲斐大和駅到着 END
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