■御坂峠と御坂黒岳。富士山からほぼ真北に位置する山と峠。御坂黒岳は御坂山地の最高峰。 御坂黒岳:富士山からの方向角 5度、距離 21km、標高1793m 新道峠 :富士山からの方向角 1度、距離 21km、標高1570m ■登山コース:三ツ峠入口-御坂峠-黒岳-新道峠-大石自然生活観の所要時間:5時間5分(休憩抜き)
■神奈川県藤沢市の自宅を朝5時に出発すると、御坂黒岳に登って、夜9時に帰宅できました。 |
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■5:35 小田急江ノ島線長後駅発。 ■7:25 富士急行線大月発。 ■7:53 「三ッ峠駅を過ぎたあたりに富士山撮影スポットがあります。」との車内放送があり、徐行運転をしてくれるのでカメラを用意して、本日最初の富士山をパチリ。快晴。 ![]() ■8:22 河口湖駅を出て左端に、富士山が見える喫煙所があり、一服して一枚。快晴、駅向かいの温度計 0.7℃。三ツ峠登山口行きのバスに乗る。 ![]() ■8:28-8:50 河口湖駅から三ツ峠山入口までバス ![]() ■8:55 三ツ峠入口でバスを降りる。奥のほうに見えるのが1967年(昭和42年)開通の新御坂トンネルで、笛吹市御坂町藤野木に出る。この新御坂トンネル手前の道を右に曲がると、すぐ左に御坂峠への登山道があります ![]() ■8::59 ここから御坂峠への登山道です。空が青い。とてもうれしい。 ![]() ■9:31 30分程すると、樹木の間から富士山が見えてきました。登山道を右に曲がり左に曲がり、ジグザグに登っていきます。登山道の殆どの場所で富士山が見えますが、樹木が多く樹木の間から見ることになります。
![]() ■9:59 河口湖も見え、富士山左側のすそ野も長く延びています。樹木もしぶとく、富士山展望の良いところを作りません。必ずどちらかの枝が富士山にかかります。 ![]() ■10:12 河口湖湖畔の町並みも見えてきました。河口湖大橋も見えています。 ![]() ■10:14 登り道の右手に三ツ峠山が見えます。鉄塔が立っている左側の頂が御巣鷹山、枝の後ろに開運山、その右が木無山。三山合わせて三ツ峠山。
![]() ■10:14 こんもりした御坂山が見えます。 ![]() ■10:21 富士山展望の道をはずれ、枯れた樹木の間を進みます。御坂峠はもうすぐです。 ![]() ■10:26 御坂峠に到着。登山口から1時間31分。 行き先表示板があり、左の道は「黒岳・大石峠」、右の道は「御坂山・清八峠/三つ峠・天下茶屋」真っすぐの道は「黒駒・藤野木」登ってきた道は「御坂トンネル・国道137号/バス停」の表示。真っすぐ行くと「御坂林道(藤野木)」。この右側にもう一つ表示板があり、ここは「(御坂峠)」 ここは「御坂峠」です。 1931年に御坂隧道(御坂トンネル)ができた後は、御坂隧道の富士吉田側入り口地点(標高1300m)の天下茶屋がある付近を「御坂峠」と指すようになる。また、古道のこの峠を「旧御坂峠」、御坂隧道の峠を「新御坂峠」と分けて呼称する場合もあるようです。
地図により記載が分かれるが、この山歩き記では登山道の表示板に則り、この古道の峠を、「御坂峠」と記載しました。(検討内容の詳細は「御坂峠はどこにある」) ![]() ■10:28 御坂茶屋跡です。登山案内本では1990年に宿泊した記載があるが、ネット検索ではいつまで営業してたのかわかりませんでした。このあたりはとても風が強く寒い。マイナス7℃。ここからは成長した樹木のため、富士山は見えませんでした。(2006年発行のガイド本では見えていました。) ![]() ■10:29 御坂茶屋跡の後ろに、御坂天神の祠があります。ここで風をよけながら休憩。 ![]() ■10:38 御坂天神の祠の背後にトイレがありますがそこから次のような富士山が見えました。河口湖も見えてます。樹木がなければよい構図の富士山です。 ![]() ■10:39 御坂峠から新道峠までは尾根道です。樹木がなければ富士山展望の尾根道となるところですが、殆どの道で樹木の枝が富士山にかかります。その道の中で、ここは比較的良く見えました。 ![]() ■10:41 道の反対側は甲府盆地、大蔵経寺山、その後ろに金ヶ岳、曲岳などが見えているかと思います。 ![]() ■10:56 尾根道を進みます。日当たりの悪いところでは雪が残ってます。 ![]() ■10:06 比較的富士山展望が良いところ その1。 ![]() ■11:14 比較的富士山展望が良いところ その2。 ![]() ■11:28 残雪が多くなって来ました。 ![]() ■11:30 この後、山頂までが厳しかった。登り道が凍っていた。後10数分で山頂だと思いアイゼンをつけていない。 雪が融け、凍ったところが殆どで、登山靴では滑って歩けない。ところどころにある解けた雪の上、草地に足裏をゆっくりつけて一歩一歩登った。 写真を撮る余裕がなかったのでイメージ図を載せる。凍った道と凍りついた脳内のイメージ図です。この季節アイゼンは必ず持って行きましょう。あと数分でも面倒がらずにアイゼンをつけましょう。 ![]() ■11:46 やっとの思いで、御坂黒岳山頂1792mに到着。古い表示板のためか標高が1793mではなく1792mになっています。 親切に展望台の表示板もある。 ![]() ■11:46 200m先の展望地目指して進む。 ![]() 御坂黒岳展望台 ■11:50 御坂黒岳の展望台からの富士山(1) 富士山がいる大展望 御坂黒岳の展望台に着きました。見事です。河口湖を前景に富士山の左右の裾野がなだらかに拡げがって行き、その先の左側は道志、箱根の山並、右側は御坂山地、南アルプスが続く。静寂な雰囲気の中に、威風堂々とした富士山が聳えています。6年ぶりの再会です。
![]() ■11:50 御坂黒岳の展望台からの富士山(2) 富士山を中央にして。太陽はほぼ真上から富士山を照らしています。 左の裾野はなだらかに流れていくが、右の裾野は五合目あたりから大室山まで寄生火山の凸部が連なっていてその対照が面白い。富士山中央部のすそ野を受け止める三日月状の河口湖も素敵です。 ■11:50 御坂黒岳の展望台からの富士山(3) 壁紙用(WUXGA1920-1200) 小御岳がほぼ中央にあり、グイと富士山の中腹部を盛り上げています。 ■11:50 御坂黒岳の展望台からの富士山(4) 富士山と河口湖 富士山中腹部に薄く霞が漂っている。河口湖中央の島は、うの島(鵜ノ島)。無人島で通称「島の弁天」が祀られています。その周りの水面が陽光を反射して白く光っています。 ![]() ■11:53 御坂黒岳の展望台からの富士山(5) 富士山本体 吉田大沢が頂上から左下に流れていきます。小御岳がほぼ中央にあり、グイと中腹部を持ち上げている。 ![]() ■11:53 御坂黒岳の展望台から南アルプス 南アルプスの白い山峰が、富士山の景観に広がりと威厳を加えています。 ![]() ■11:53 御坂黒岳の展望台から山中湖 山中湖の後ろが箱根の山 ![]() ■11:53 御坂黒岳の展望台から河口湖大橋 ![]() ■11:55 御坂黒岳の展望台は10人ほど休憩できる所があり、その下側に出っ張った岩場があります。その岩場で相棒さんが、足を踏ん張って、樹木の枝を避けて富士山を撮影します。その下は急峻な崖で、写真で見ると結構危ない展望台です。当日は他に2人しかいませんでしたが、混み合う時の撮影は順番待ちになりそうです。 ![]() ■11:58 岩場で長い間富士山を眺めている私を相棒さんが撮影。後ろ姿からも、満足感が伝わってきます。実に良い富士山展望台です。 ![]()
一通り撮影をしたので昼食を取ります。マイナス3℃ですが、風がなく陽が当たっているため、それほど寒くはない。 天気良し、富士山良し、気持ち良しのため、70分も展望台に滞在。 ■おにぎりを食べながら思い出す
御坂黒岳に最初に登ったのは2008年11月14日。 それまで富士山を見るための山歩きという意識はなく手軽な山を見つけては、山歩きを楽しんでいた。 黒岳展望台で、唐突に富士山のいる大展望が目の前に広がった。 絶句して、息を呑み、ジーーと見事な富士山を見ているうちに、胸の中で何かがはじけたようである。 ![]() その時思った、多くの山から富士山を眺めてみたい。
それから、富士山眺めて山歩きが始まりました。 今回とほぼ同様な景観ですが、記念碑としてその時の富士山を載せます。 この時はまだカメラを持っていませんので、撮影者は相棒さんです。 2008.11.14 12:19 御坂黒岳展望台からの富士山 ■珈琲を飲みながらじっくり富士山を眺めている時「彼」を見つけた 2014.12.27. 12:34 黒岳展望台からの富士山 冠雪部を見てください。吉田大沢の右下側に大きく眼を開けてこちらを見て、
「ようこそ、よくぞ御坂黒岳に来てくれました、歓迎します」 と言ってる顔が見えてきました。「黒ちゃん」と名づけました。又次にくる楽しみが増えました。 黒ちゃんの各時刻での変化をこちらで見てください眼を覚ましている時間は短いです。 ![]() ■13:13 到着時より、太陽が富士山後方の右側に移動して、左側に殆ど日が当たっていません。河口湖の白い反射部も右端まで移動しています。この季節の展望台からの富士山は、12:30ぐらいまでがいいようです。これを見納めにして、黒岳山頂に戻り、新道峠に向けて尾根道を歩き始めます。 ![]() ■13:28 黒岳〜すずらん峠 黒岳展望台からアイゼンをつけているため、快適な尾根道歩きです。 ![]() アイゼンをつけた時の脳内イメージ図 このような現象はアイゼン効果と呼ばれています。 ![]() ■13:44 すずらん峠の手前で富士山展望場所があります。黒岳のすそ野が下方に三角形を作り、菱形富士になっている。天下茶屋付近からの富士山が、菱形富士と呼ばれていますが、ここの富士山も同じような構図になっています。 ■13:46 すずらん峠到着 ここからすずらん畑の方に下りて釈迦ヶ岳に登るルートもある。
![]() ![]() ■14:03 破風山山頂到着。急な登り道もなく、山頂の雰囲気もないため、「どこが破風山山頂」と思ってしまいます。富士山方面の木が伸びたためか、山頂が見える程度で富士山展望は良くありません。ガイド本の1990年の写真では河口湖まで見えています。2008年に来た時は今回とほぼ同様。 ![]() ■14:03 破風山山頂からの富士山 ![]() ■14:02 破風山から新道峠 ![]() ■14:10 新道峠第一展望台 表示板の後ろに新道峠liveカメラ用のソーラパネルがあります。見えづらいですが、その上にliveカメラがあります(右の写真)。 ![]() ![]() ■14:11 新道峠第一展望台からの富士山。 ここも菱形富士です。黒岳で見る富士山の左右の広がりはありませんが、光線の加減で河口湖も青く色づき素晴らしい景観です。 ■2008.11.14 12:19の新道峠第一展望台から 上の写真の画面真中の途中で切られている木がシンボリーツリーと呼ばれていたものだと思います。 台風で折れたため切られたかという記載がネットにあります。2008年には有りました。 ![]() ■14:11 新道峠第一展望台からの富士山 視線が右から左に流れて左端中央で集約する構図になっています。 ![]() ■14:12 2008年には有りませんでしたが、記念撮影用のカメラ台もあります。せっかくですので相棒さんのカメラで記念撮影を一枚 ![]() 写真題名「年齢を 隠す逆光 新道峠」 ![]() ■14:18 新道峠第一展望台からの富士山 ![]() ■14:28 新道峠第二展望台 2008年にはなかったと思う ![]() ■14:37 新道峠第二展望台からの富士山 新道峠第二展望台からは、左側に杓子山、鹿留山がみえ、第一展望台より拡がりのある景観となっており、こちらの方が好きです。実に良い展望台を作ってくれました。富士山を囲む山々と河口湖が見事に配置されています。
![]() ■14:37 新道峠第二展望台からの富士山 太陽が富士山の右後ろにあり、富士山には右側にしか当たらないが、陽が当たる河口湖、左の山並みが鮮明にみえ、全体の印象を締めている。午後2時過ぎにこのような素晴らしい富士山に出会うことができて幸運でした。 河口湖から車で60分で駐車場に着き、そこから5分で新道峠、そこからから3分のところに第二展望台がある。富士山の写真撮影場所として人気が有り、夜明け前から、多くのカメラマンが集まるようです。 ■14:42 新道峠到着 ![]() ■14:42 富士山展望のほうは第一、第二展望台に任せますということで、展望のための樹木の手入れはされていないようです。 節刀ヶ岳には3時間10分。時間がないので計画通り、ここから下山します。
黒岳(Mt/kurodake)で「くろだけ」になっています。 ![]() ![]() ■14:42 新道峠からの富士山 ![]() ■15:14 新道峠〜中沢林道分岐 植林の中、ジグザクの急坂を下る。 ![]() ■15:35 中沢林道接点 ここから林道を進みます ![]() ■15:51 なんかの施設横からの富士山 ![]() ■16:08 下りていく道から、河口湖と富士山が見えます ![]() ■16:15 橋の中央から 富士山のなだらかに延びたすそ野が見えてきました ![]() ■16:28 大石公園 この中に大石自然生活館があり河口湖行きのバス停があります。0℃。 御坂黒岳から新道峠を経由して下山すると、このすばらしい富士山が待っています。日没前の淡い黄金色に染まった空と水面の間を富士山のすそ野がなだらかに流れていきます。 この左すそ野の美しさは、各地からの富士山左すそ野のベスト3に入ると思います。そのため、「消防用道路」の表示板を設置する場所を考慮してほしいと思いました。 ■16:28 大石公園からの富士山 「消防用道路」の表示板を除いて ![]() ![]() ■16:29 大石公園からの富士山 ![]() ■16:29 自然生活館からバス出発
![]() ■17:02 河口湖駅到着 ■20:18 小田急江ノ島線長後駅着 END |