天園ハイキングコースの獅子舞の紅葉と野鳥観察



蛇足の補足











 

2019年6月 獅子舞のハンミョウ




獅子舞で見つけた昆虫、その極彩色の配色に魅せられて撮影。

「極彩色の昆虫」で検索するとすぐに出てきた。かなり身近な昆虫らし
い。 
 

ハンミョウ

ハンミョウ(斑猫、斑蝥)は、コウチュウ目オサムシ科のハンミョウ科に分類される昆虫の総称、または日本列島の一部の地域に生息するナミハンミョウを示す和名。

ハンミョウの成虫の体長は20mmほどで、日本列島に分布するハンミョウ科の中では最大の種である。頭部は金属光沢のある緑色、前翅はビロード状の黒紫色に白い斑点があり、前胸部と前翅の中央部に赤い横帯が入る。体の下面は金属光沢のある青緑色をしている。体には独特の香りがあり、果物のような芳香と感じる人もいる
 ハンミョウ - Wikipediaより引用


 








  


 

鳥の名で語尾に雀が付く熟字の読み方



1 「雀」の読みは「スズメ」と「ガラ」と「ジャク」か



獅子舞で見られたヤマガラ、コガラの漢字表記は「山雀」、「小雀」です。
しかし、ヒレンジャクの漢字表記は「緋連雀」で、「雀」は「ガラ」と読みません。連雀の名は、群で行動することに由来します。ヒレンジャク、キレンジャクなどは群で動く雀です。


「雀」の読みは「スズメ」、「ガラ」と「ジャク」の三通りが有るようです。



     

 ヤマガラ

コガラ 

ヒレンジャク

山雀 

小雀

緋連雀

 スズメ目  スズメ目  スズメ目




2 「雀」の音読みはと「ジャク」、訓読みは「すずめ」



確認のため漢字ペディアで調べました。しかし、「雀」の訓読みは「すずめ」、音読みは「ジャク」で、「ガラ」は有りません。にもかかわらず、「紅雀」は「べにがら」、「山雀」は「やまがら」と読んでいます。
「孔雀」は「クジャク」ですが、カタカナ表記です。カタカナ表記は音読みで、ひらがなが訓読みのようです。「やまがら」は訓読みになります。







雀 | 漢字一字 | 漢字ペディア (kanjipedia.jp)より引用

     

スズメ(雀、すずめ )は、スズメ目スズメ科スズメ属に分類される鳥類の1種。全長は約14-15 cmで、体重は18-27 gの人家の近くに生息する小鳥。(日本鳥類目録改訂第6版(2000年)ではハタオリドリ科、改訂第7版(2012年)でスズメ科)

                              スズメ - Wikipediaより引用

*「小」は小さい、「隹」は(鳥/尾の短い鳥)、この二つが合わさって、雀=小さい鳥に成るとは知りませんでした。

*ここで紅雀(べにがら)と表記されていますが、動植物名読み方辞典では、「紅雀」は「べにすすめ」で、「べにがら」は有りません。松任谷由美の曲名も「紅雀(べにすずめ))」です。

*さらに「雲雀」は「ウンジャク・ひばり」と読んでいますが、動植物名読み方辞典では、「雲雀」は「ひばり」で、「ウンジャク」は有りません。





2 「〇雀」の鳥の名前は「訓」、「音」、「熟字訓」



漢字辞典にある音読みと訓読みだけでは鳥の名前は読めないとわかり、ネットで勉強しました。

「雀」は「音読み:ジャク」、「訓読み:すずめ」ですが、ここで出てくる鳥の名前には「熟字訓」が使われていることがわかりました。

この「熟字訓」の定義を示します。


熟字訓(じゅくじくん)


熟字訓は漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。

熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。

なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。

訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。

八百屋の読み方と意味、「やおや」と「はっぴゃくや」正しいのは?




例えば「日雀(ひがら)」に用いられている”日”は単体で「ひ」と読むことはできますが、”雀”は単体では「がら」と読むことはできません。そこで、「日雀」は「ひがら」と、熟字訓で読みます。

「雲雀」は「ひばり」、「紅雀」は「べにがら」と読みます。



     

 ひがら

ひばり

 ウンジャク

べにすずめ
べにがら 

 日雀

雲雀 

紅雀

スズメ目  スズメ目   スズメ目
 ヒガラ - Wikipediより引  ヒバリ - Wikipediaより引用 ベニスズメ - Wikipediaより引用 




3 当て字と熟字訓の関係



漢字の読み方にもう一つ「当て字」があります。熟字訓と当て字の関係はどのようなものか。


当て字と熟字訓


当て字と言うのは”漢字の本来の用法を無視して表されている字のこと”を言います。

漢字には”その漢字の音(読み方)”と”その漢字が持っている意味”とがあり、この2つを満たしたものが漢字の本来の用法で、どちらか1つでも違っていればそれは当て字とされます。

当て字には2種類あります

①漢字の音(読み方)のみを優先したもの
例えば「夜露死苦(よろしく)」や「倫敦(ロンドン)」などの当て字のことです。
「倫敦(ロンドン)」のように、音(読み方)の響きだけで無理やり当てられた読み方のものもあります。

②漢字の意味のみを優先したもの
例えば、「氷菓子(アイスクリーム)」や「運命(さだめ)」などの当て字です。
熟字訓というのは、ここに分類されます。



        当て字と熟字訓の違いを分かりやすく解説!





「雀」を用いた鳥の名前は、二字以上の熟字で、鳥の名前として一般にその名前は浸透しているため、当て字ではなく熟字訓に分類されているようです。

また、「当て字」でも、一般の認識が深まり、使用頻度が高まれば、「当て字」から「熟字訓」に移行するという、曖昧な分類です。

そこで、漢字はもともと中国語を書き表すために作られた文字ですから、その点からすると、漢字を使って日本語を書き表すこと全体が「当て字」だという人もいます。





4 鳥の名で語尾に雀が付く熟字の読み方



下表に鳥の名で語尾に雀が付く熟語の読み方を纏めました。鳥の名前は、学術的名称と同じく、すべてカタカナ表記にしました。



鳥の名で語尾に雀が付く熟字の読み方


 

読みの区分


鳥の名で
語尾に
雀が付く熟字 


 熟字の読み方

目 

科 

雀の訓読み

スズメ   

 
家雀  イエスズメ スズメ目 スズメ科
入内雀 ニュウナイスズメ スズメ目  スズメ科 
 砂漠雀 サバクスズメ  スズメ目 ハタオリドリ科 
皇后雀 キサキスズメ  スズメ目  ハタオリドリ科 
紅雀 ベニスズメ  スズメ目  カエデチョウ科 
縞紅雀 シマベニスズメ  スズメ目  カエデチョウ科 
旭雀 アサヒスズメ  スズメ目  カエデチョウ科
錦雀 ニシキスズメ  スズメ目  カエデチョウ科 
鶉雀 ウズラスズメ  スズメ目  カエデチョウ科 
脇赤雀 ワキアカスズメ  スズメ目  カエデチョウ科 
頸輪雀 ビワスズメ  スズメ目  ホオジロ科 
海雀 ウミスズメ  チドリ目  ウミスズメ科
冠海雀 カンムリウミスズメ  チドリ目  ウミスズメ科 
姫海雀 ヒメウミスズメ  チドリ目  ウミスズメ科 

  雀の音読み

ジャク     

黄連雀 キレンジャク  スズメ目  レンジャク科 
緋連雀 ヒレンジャク  スズメ目  レンジャク科 
姫連雀 ヒメレンジャク  スズメ目  レンジャク科 
金糸雀 キンシジャク スズメ目  アトリ科 
紅葉雀   コウヨウジャク  スズメ目 ハタオリドリ科 
黒鳳雀 コクホウジャク  スズメ目  ハタオリドリ科 
孔雀 クジャク  キジ目 キジ科 
小孔雀 コクジャク  キジ目 キジ科  
灰色小孔雀 ハイイロコクジャク キジ目 キジ目

〇雀の熟字訓①

*〇雀の
〇は通常の訓読み、
雀は「カラ」、「ガラ」 で二つに分解できる  

四十雀 シジュウカラ  スズメ目 シジュウカラ科
小雀 コガラ  スズメ目 シジュウカラ科
十二雀 ジュウ二カラ スズメ目 シジュウカラ科
山雀 ヤマガラ  スズメ目  シジュウカラ科
日雀 ヒガラ  スズメ目  シジュウカラ科 
冠雀 カンムリガラ  スズメ目  シジュウカラ科 
青雀 アオガラ  スズメ目  シジュウカラ科
嘴太雀 ハシブトガラ  スズメ目  シジュウカラ科 
灰色雀 ハイイロガラ  スズメ目  シジュウカラ科 
黄腹雀 キバラガラ  スズメ目  シジュウカラ科 
灰烏帽子雀 ハイエボシガラ  スズメ目  シジュウカラ科 
黄腹四十雀 キバラシジュウカラ スズメ目  シジュウカラ科 
五十雀   ゴジュウカラ  スズメ目  ゴジュウカラ科 
胸帯五十雀 ムナオビゴジュウカラ  スズメ目  ゴジュウカラ科 
顔白五十雀 カオジロゴジュウカラ  スズメ目  ゴジュウカラ科 
紅額雀 ベニビタイガラ  スズメ目  ツリスガラ科 
髭雀   ヒゲガラ  スズメ目 ヒタキ科

〇雀の熟字訓②



雲雀 (ヒバリ)は
雲と雀に分解できない
雲雀  ヒバリ  スズメ目  ヒバリ科 
冠雲雀 カンムリヒバリ  スズメ目 ヒバリ科
砂雲雀 スナヒバリ  スズメ目 ヒバリ科 
鶉雲雀 ウズラヒバリ  スズメ目  ヒバリ科 
岩雲雀 イワヒバリ  スズメ目 イワヒバリ科 
田雲雀 タヒバリ  スズメ目  セキレイ科 
胸赤田雲雀 ムネアカタヒバリ  スズメ目  セキレイ科 

〇雀の熟字訓③
蒿雀 (アオジ)は
蒿と雀に分解できない

蒿雀  アオジ スズメ目  ホオジロ科 

〇雀の熟字訓④

葦雀(ヨシキリ)は
葦と雀に分解できない
 
葦雀  ヨシキリ スズメ目  ヨシキリ科

表の注

   

・河原雀(カワラスズメ)は、 鶺鴒(セキレイ)の異名。

・金糸雀(キンシジャク)は、 金糸雀(カナリア)と同じ。
   

蒿雀の「蒿」 の音読みは「コウ」、音読みは「よもぎ」

・葦雀(ヨシキリ)は葦雀(ヨシスズメ)、葦雀(アシズズメ)と同じ。

 雀が付くが、
鳥でない熟字。

・川雀(カワスズメ): スズキ目カワスズメ科の淡水魚。カワスズメ - Wikipedia

・ホシホウジャク(星蜂雀)はチョウ目スズメガ科の昆虫。ホシホウジャク - Wikipedia

・金雀 枝(エニシダ):マメ科の落葉低木,園芸植物,薬用植物。エニシダ属 - Wikipedia

  

 補足  スズメ目とは


スズメ目(スズメもく、Passeriformes)は鳥類分類の1目である。世界中に広く分布しており、人間にとって最もなじみの深いグループのひとつである。
現生鳥類約1万400種のうち半分以上の約6200種がスズメ目に含まれ、鳥類最大の目である
スズメ目の特徴は、囀(さえず)るための器官である鳴管が発達していることである。
熱帯から亜寒帯まで、南極大陸を除くあらゆる陸地に生息する。ただし海鳥はまったくおらず、淡水性の水鳥も数属がいるのみである。
ほとんどが小鳥で、カラス科・コトドリ科などは例外的に中型である。
スズメ目 - Wikipedia

*「スズメ目とはこれこれで、このような鳥です」と、明確に記述したサイトは有りません。
 「鳴管が発達」が特徴と他のサイトでも書いています。

 参照サイト

 
「雀」を含む二字熟語一覧参照

『熟字訓・当て字』全3030種一覧表– 日本の伝統・伝承・和の心参照

あ行 - あ | 熟字訓・当て字索引 | 漢字ペディア 参照




5 上表の鳥名で疑問が有ります。



(1)「スズメ目」と異なる「チドリ目」なのに「雀」が付いている。
  海雀(ウミスズメ)、冠海雀(カンムリウミスズメ)、姫海雀(ヒメウミスズメ)

チドリ目ではあるがウミスズメ科でスズメが出てくる。ウミスズメは沖合に住む海鳥です。

下表に示すように体長も25㎝と小さく、外観はスズメに似ています。この鳥を海で見ると「海雀」と呼びたくなります。ということで、当人は素人のため納得します。



   

ウミスズメ 

クジャク

海雀

孔雀

 チドリ目ウミスズメ科  キジ目キジ科
体長は25cm オスの体長は180 - 250㎝、メスは60 - 90㎝ 
ウミスズメ - Wikipedia  クジャク - Wikipedia 




(2)「スズメ目」と異なる「キジ目」なのに「雀」が付いている。
  孔雀(クジャク)、小孔雀(コクジャク)、灰色小孔雀(ハイイロコクジャク)

孔雀はキジ目キジ科で、オスの体長は180 - 250㎝、メスは60 - 90㎝と雀の10倍ほどの大きさで、外観も雀と異なり、雀との共通点がない。

孔雀の「孔」は音読みは「コウ」、「ク」、訓読みは「あな」、「はなは・だ」。孔雀は穴の有る雀になり、意味不明です。



「攝津名所圖會 二巻」の「孔雀茶屋」に孔雀は孔子の家禽とし」とあるが、これから孔子の飼っていた鳥だから「孔雀」とするのは、以下の理由で納得できません。
①ネットで孔子と孔雀の関係を述べたサイトはこれのみで、孔子が孔雀を飼っていたかどうかは定かではない。
②孔子が飼っていた鳥に名前を付けるとき、「雀」を入れる理由がない。大きさが違いすぎます。




「攝津名所圖會 二巻」の「孔雀茶屋」


「孔雀茶店 孔雀は孔子の家禽とし,文恵太子は羽毛を織りて裘(ころも)とし,交趾(こうち)の人は翠毛を取つて扇とす。ここには孔雀の綿毛の美なるを出だし,その外諸鳥を飼ひて,茶店の賑ひとなす事,これを俗にまねきといふ」

 






摂津名所図会に描かれている「八百屋町飛禽店」「孔雀茶屋」について| レファレンス協同データベースより引用

攝津名所圖會 9巻12冊 01052172-059 近畿大学貴重資料デジタルアーカイブより引用





そのため、「孔雀」が「何時、誰が、どのような理由で名付けたか」という疑問が残ります。



(3)〇雀の熟字訓②は熟字訓なのか
  四十雀(シジュウカラ)、小雀(コガラ)、山雀(ヤマガラ)、青雀(アオガラ)、五十雀(ゴジュウガラ)など。

これらの熟字は雲雀(ヒバリ)、蒿雀(アオジ)、葦雀(ヨシキリ)とは異なり、、二つの文節に分解可能で前半部は通常の訓読みで内容が理解できる。例えば、四十(シジュウ)、小(コ)、山(ヤマ)、青(アオ)、五十(ゴジュウ)と通常の訓読みです。そのため他の熟字訓とは異なるようです。

後半部の雀(カラ、ガラ)は訓読みはなく、その意味は辞書では出てきません。しかし、ネットのサイトでは「カラ類」という語が Wikipediaなどで、山野の小鳥類として一般的に使われています。世界大百科事典- コトバンクでも、使われていますが、Weblio辞書では検索できません。

カラ類とは、シジュウカラを始めとする山野の小鳥類の総称で数十種の小鳥が含まれます。

その昔、「山」という漢字が日本に入って来た時に「やま」と訓読みしたように、現在でも「雀」を「から」、「がら」と訓読みに加えて、その意味を山野の小鳥類とすれば四十雀は熟字訓ではなく。普通の訓読みになるのではないか。

などと、無意味なことを思いながら、カラ類の鮮やかな鳥三羽の表を作りました。




シジュウカラ

アオガラ

ゴジュウカラ

四十雀 

青雀

五十雀

スズメ目   スズメ目   スズメ目
シジュウカラ - Wikipediaより引用 アオガラ - Wikipediaより引用  ゴジュウカラ -Wikipediaより引用









  




仏法僧の鳴き声





ブッポウソウ(仏法僧)とは鳥綱ブッポウソウ目ブッポウソウ科に分類される鳥です。

森の中で夜間「ブッ・ポウ・ソウ」と聞こえ、仏・法・僧の三宝を象徴するとされた鳥の鳴き声から仏法僧と名付けられました。


その姿も「仏法僧」の名ににふさわしく、鮮やかで神々しさを感じます。




ブッ・ポウ・ソウ





仏法僧


しかし、実際のブッポウソウをよく観察しても「ゲッゲッゲッ」といった汚く濁った音の鳴き声しか発せず、件の鳴き声を直接発することが確認できないため、声のブッポウソウの正体は長く謎とされた。

仏法僧の鳴き声はブッポウソウの鳴き声 - YouTubeできけます。上記画像もこのサイトから引用。



1935年(昭和10年)に「ブッ・ポウ・ソウ」と鳴く鳥は、コノハズクと判明された。
実に1000年にも及ぶ期間、鳴き声を勘違いされてきた。



ブッポウソウ - Wikipedia







コノハズク(木葉梟)


コノハズクの鳴き声はコノハズクの鳴き声 - YouTubeで聞けます。上記画像もこのサイトから引用しました。



コノハズク(木葉木菟、木葉梟)は、鳥綱フクロウ目フクロウ科に分類されるフクロウ。
全長20cm。日本で見られるフクロウ目では最小。頭部には小さい外耳のように見える羽毛(羽角)がある。虹彩は黄色。

その鳴き声から「声の仏法僧(ブッポウソウ)」の別名をもつ。本種の鳴き声は日本語では「ウッ・コッ・コー」または「ブッ・ポウ・ソウ(仏法僧)」と聞こえるが、この鳴き声の主が全く別の鳥・ブッポウソウであると長年考えられており、ブッポウソウの名もその考えによって名づけられた。しかし、実際のブッポウソウは「ゲッゲッゲッ」と濁った声で鳴く。

コノハズクは奥深い山で夜鳴き、夏鳥で5-6月頃にしか鳴かないので「ブッ・ポウ・ソウ」の鳴き声の正体は、長年明らかにならなかった。

コノハズク - Wikipediaから引用


*今まで知らなかったので、まだ知らないでいる人のために記載しました。
 









   




鳥類のオスにはペニスと呼ぶべき突起物はあるか、否か






鶏のヒナの尻を見て♂♀を鑑別 



 可愛い鶏のひよこです。卵を産まない♂は不要だから、鑑定士はひよこの尻の辺りを見て♂♀を識別しています。当方は、映像でその作業を見てから、鳥の尻には人間などの哺乳類と同じようにペニスがあると思っていました。











♂♀鑑別








ひよこ - Wikipedia 、ひよこ鑑定士のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや より引用





 多くの鳥類のオスにはペニスと呼ぶべき突起物はない。



しかし、このコラムでサンコウチョウの♂♀の画像を見て、なんで、この鳥は♂の方が鮮やかな色彩で華やか風体をしているのか、などを調べているときに、次の記述がありました。

「多くの鳥類のオスにはペニスと呼ぶべき突起物はない」

何ということでしょう。安易に60年間以上、鳥もペニスを持つと思っていたことは反省しますが、驚きました。



鳥華先生の講義で、小鳥たちと共に勉強します

 
 


多くの鳥類のオスにはペニスと呼ぶべき突起物はない





多くの鳥類のオスにはペニスと呼ぶべき突起物はない。穴があるだけだ。その穴も、空を飛ぶために進化の過程で集約化されていて、うんち、おしっこ、精子を運ぶ管が出口の手前で合一して、ひとつの穴になっている(総排出腔と呼ぶ)。つまり肛門、尿道、射精孔が一緒くたになっている。

メスの方もひとつの穴だけ。こちらも、肛門、尿道、そして輸卵管が合一している。だから鳥たちのセックスは穴と穴をあわせて、オスが精液をメスの穴めがけて発射するだけ。なので、野外でときどきハトなどが交尾しているシーンに出合うことがあるけれど、なんだか一瞬、体当たりしているだけで、人間からするとセックスしている風にはとても見えない。入れるも入れられるもないのだ。

 精子にしたって、穴から穴に移された後、道はすぐに三つに枝分かれしているので、多くの精子は道を間違えてしまうだろう。しかしそのうち何匹かの精子はなんとか輸卵管をさかのぼり、奥に位置する卵子と結びつく。受精卵が成立すると、今度は輸卵管を降下し、順に黄身(細胞膜の材料)、白身(タンパク源)、殻(保護材)がまわりに形成され卵ができる。

人間にとって謎だらけの鳥の交尾 福岡伸一「ヒト以外の生物の営みはおおっぴら」〈AERA〉 | AERA dot. (アエラドット) (asahi.com
)より引用

*福岡伸一は生命の根源を問う『生物と無生物のあいだ』(2006年)を書いた分子生物学の研究者。この著作は、当方も読んで感動しました。





鳥類全体の約3%しかペニスを持っていません。持っている鳥は。



ペニスを失っていない鳥は





鳥では、何らかの理由によって失われる方向に進化した。

 その理由とは?・・・その前に。ペニスを失っていない鳥も結構あります。・・・ハクチョウ、ガン、カモ、アヒル、ガチョウ、オシドリなどの水鳥が挙げられます。

 もし、ペニスがないとどうなるか。他の鳥と同様、オスとメスが總排泄腔を単にくっつけるという方法で交尾するとどういうことになるか。

 精子が水に流されてしまう。・・ペニスを失うわけにはいかなかったのかもしれません。


ペニスの仮説 - 古稀の青春・喜寿傘寿の青春 (goo.ne.jp)






鳥のペニスが消えた過程の解明はできたようです


鳥のペニスが消えた過程






生物の進化の過程において最も不思議なことの1つは、鳥のペニスが縮小し無くなってしまったことです。

鳥類の先祖にはペニスが付いていましたが、今では鳥類全体の約3%しかペニスを持っていません。鳥類のペニスが無くなってしまった理由はいまだに議論されていますが、その過程は米国の科学者たちによって解明されています。

科学者たちがペニスを持つエミューと、持たない鶏に検査を行ったところ、1つのタンパク質に解明の謎が隠されていることがわかりました。どういうことかというと、すべての鳥類はペニスを形成する能力を持つ生体組織を持っていますが、鶏にはBMP-4と呼ばれる、ペニスを形成する生体組織を殺してしまう遺伝子があることが判明、また、エミューはBMP-4を持っていますが活性化させてないこともわかりました。このBMP-4が胎児形成のプロセスの中で、ペニスを切り取ってしまうとのことです。


鳥が進化中にペニスを失った過程など科学が解明した5つの不思議なこと - GIGAZINE)より引用






しかし、鳥の進化における大きな謎は、残っています。

生物の進化は、その形質(形態・生理・行動など)が生息する環境に、より適合したものになることです。鳥がペニスを捨てた利点は何か・・・大きな謎です。



謎は残る









私が、安易にひよこがペニスを持っていると信じた、ひよこ鑑定について。

ひよこ鑑定は、初生雛鑑定師というとても高度な民間資格です。



ひよこ鑑定士



雄鶏には陰茎がなく、排泄腔に精管が開口しています。排泄腔には生殖突起と呼ばれる麻実大の小突起があり、交尾器の退化した痕跡(こんせき)とみられています。これによって初生ヒナの雌雄(しゆう)鑑別を行います。
鶏は雌雄とも特別の交尾器はもたないので、交尾は雌雄の排泄腔の開口部を接触させて行います。

生殖器の構造 (lin.gr.jp)より引用



総排泄口による雌雄鑑別(肛門鑑別法)

総排泄口による雌雄鑑別は容易ではない。そのため、初生雛鑑別師という、民間資格がある。

鳥の生殖器官は体内に位置し、プロの総排泄口鑑別師は、まずヒナの肛門をわずかに開ける技術を習得した上で、ヒナの生殖器官の雌雄の違いにより、どれがオスでどれがメスなのかの区別をする。この雌雄判別は非常に熟練の必要な難しい仕事で、プロの鑑別師の多くはその技術の発祥元の日本出身である。

総排泄口鑑別は1924年の増井清、橋本重郎、大野勇による生殖に関する論文で日本で発表され、それはすぐにSexing baby chicksという題名で英訳されて西洋に紹介された。論文はja (jst.go.jp)

そのため、初生雛鑑別師という、民間資格がある。、ニワトリのヒナの性別を区別するために特別な訓練を受け、所定の試験を合格した人である。通称はひよこ鑑定士

そのほか、羽毛による鑑別法などもあります。

ニワトリのヒナの雌雄鑑別 - Wikipediaより引用






ひよこの鑑定により、♂とされたひよこは殺処分されます。そのため、近年、卵の段階で♂♀の識別を行う機器の開発が行われました。



雄ひよこの大量殺処分禁止

卵から生まれる前にヒヨコのオスメスを識別する機械が誕生

ニワトリが産み落とす卵は人類の食卓に欠かせない食材の1つですが、採卵業においては卵を産まないオスは不要であるため、ヒヨコの段階で大量殺処分されています。こうした大量殺処分を減らすため、フランスの養鶏企業が「卵の段階からオスメスを識別する機器」を新たに開発しました。

オスだと判明した段階で処分されるヒヨコはEU全体で年間3億匹に達すると算定されています。近年こうした慣行は動物の権利の観点から批判が強く、ドイツは他国に先駆けてオスヒヨコの大量殺処分を禁じています。(2021.01.22)

卵から生まれる前にヒヨコのオスメスを識別する機械が誕生 - GIGAZINE






勉強に疲れた小鳥たちはウトウト、そのうち鳥華先生も生徒とともに睡眠に入りました。









天園ハイキングコ-スの獅子舞の紅葉と野鳥観察 完






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