宝永山と二ッ塚 その2:宝永山山頂から二ッ塚、御殿場口新五合目 2014年8月22日(金)







 
富士山と宝永山の立体地図






 
 コース  時刻
小田急江ノ島線
長後駅

5:18
JR御殿場線御殿場駅
(御殿場口経由バス往復1750円:往復料金の方が安い)
7:23
7:35
水ヶ塚(バス1150円) 8:30
8:40
富士宮口五合目
   (2400m)
9:00
9:20
宝永第一火口縁
   (2480m)
9:56
10:02
宝永第一火口 10:11
10:19
宝永山(2693m) 11:13
11:20
気象庁非難小屋跡
     (昼食)
12:20
13:11
二ツ塚上塚(1920m) 13:41
13:59
二ツ塚下塚(1804m) 14:14
14:18
大石茶屋(1520m) 14:48
15:06
御殿場口新五合目
(1440m)  (バス)
15:14
15:35
JR御殿場線御殿場駅 16:05
16:25
小田急江ノ島線
長後駅
18:10 






 宝永山と二ツ塚 その2:宝永山山頂から二ツ塚、御殿場口新五合目 2014年8月22日(金)




■11:14 宝永山山頂からの富士山。



宝永山山頂からの富士山




■11:21 宝永山山頂からの二ツ塚。これから宝永山馬の背を経て大砂走りを下り、中央に見える二ツ塚に登ります。



宝永山山頂から二ツ塚




■11:21 宝永山山頂からの二ツ塚。

下塚と上塚はすそ野が重なり合うように向かい合い、緑と黒紫の装飾線が見事に一致して、両塚が一体化しており、まるで祭儀用の巨大造形物のように見えました。大岩石の間から見ると、アンデス文明の遺跡のようです。



宝永山山頂からの二ツ塚




■11:30 宝永山の馬の背。  

案内板の縦の文字「宝永山遊歩道 環境省・静岡県」、上の左は「富士宮六合目」「宝永山」、中央は「宝永山馬の背」、右側は「御殿場口六合目」、英語、中国語、韓国語の記載もあり。
「御殿場口六合目」へ進み、御殿場ルートの下山道・大砂走りの「下り六合」に行きます。そこから、大砂走りを下り、二ツ塚に登ります。



宝永山馬の背 




■11:31 富士山に挨拶をして、砂走りに向けて進みます。



馬の背からの富士山



■11:52 大砂走りを歩いて下ります



富士山の大砂走り




■11:55 さらに大砂走りをずぼずぼとスコリアに沈みながら、歩いて下ります。登るときは苦労しましたが、下るには楽なスコリア道です。



富士山の大砂走り




■11:55 富士山と大砂走り 1。 砂煙をあげて、6人が駆け下りてきました。




富士山と大砂走り


 


 
■11:57 富士山と大砂走り 2。

立ちあがる砂煙に、65歳の血が騒ぎ、足の筋肉も騒ぎ、私も駆け下りていきます。箱根の山を眼下に走り出すと速度が自然と上がっていき爽快です。やはり、大砂走りは駆け下りなければいけない。TVで見た富士登山駅伝のランナーの気分になります。




 



■しかし、しばらく駆け下りた後、65歳の思慮が働き、足の筋肉も同意して、ひっくり返る前に速度を落とし、歩きに戻りました。二枚の写真は相棒さんが撮っていました。60歳過ぎたら、富士山の大砂走りはやめた方がいいようです。



富士山と大砂走り




■12:00 大砂走りからの大展望 この素晴らしい大展望は、歩きながらじっくり楽しむべきです。



富士山の大砂走りからの大展望


 



■12:01 別名三日月湖と呼ばれる山中湖がみえます。湖を囲む山で、頂上がカヤトの鉄砲木ノ頭が目立ちます。山中湖の奥に御正体山、左手には、鹿留山、杓子山が見えます。


別名三日月湖と呼ばれる山中湖




■12:02 愛鷹山と箱根の間にある平坦部の若草色が美しい。その手前に、濃淡が異なる数種の緑色をはさんで深みのある黄緑色の二ツ塚。緑色系の色彩だけで、これだけ鮮やかな景観ができるのかと感嘆し、じっくり眺めながら下る。



<font size="+0">愛鷹山と箱根の間にある平坦部の若草色が美しい</font>





■12:09 大砂走りから富士山と左にかすかに宝永山。12時を過ぎて雲が出てきました。



大砂走りから富士山と左にかすかに宝永山




■12:20 気象庁避難小屋跡(旧二合八勺)到着

 昨年(2013.8.28)に来たときは避難小屋があったが、今年はなくなっており、平坦地がその跡とわかる。二ツ塚上塚に行くには、平坦地を右に進み、下る。
 ここで、二ツ塚の絶景を眺めながら昼食をとる。



気象庁非難小屋跡(旧二合八勺)











  ランチタイム 12:20-13:12  



昨年は強風と濃霧でかなり寒く、小屋の陰に隠れて昼食をとった。10m先の視界はない。


小屋の陰



今年は、風もさわやかで、青い空に雲海の絶景を眺めて高原ハイキングのようなランチタイム。


青い空に雲海の絶景




昨年は、ここから二ツ塚に行く間のいたるところに満開のフジアザミが見られた。
今年は、少し時期が早いのか、かなり少ないようである。一週間違うと花の咲き方は違ってしまう場合が多い。その満開の時期に出会うのは結構難しい。花の時期が難しいのは、桜だけではないようである。

満開のフジアザミ




青い空の下、満腹になって、珈琲を飲んでいると、あれこれ頭に浮かんできた。



「○合目は適当につけても良いようです。」



この地点は、昭文社の地図では「旧二合八勺」と書いてあります。新五合目はこの下の御殿場口なので、ここは「新五合目五勺」ぐらいか。
そもそも〇合目とは何か、下記のようにいろんな説があり、〇合目は適当につけて良いようです。


「富士の研究」(富士山本宮浅間神社社務所刊)によると、

(1)白米を升(ます)からあけた山の形が富士山に似ているので升目を使って1里を1合とした(白米一升を10等分したともいう)
(2)梵語の「劫」が「合」に変化した
(3)富士山の祭神コノハナサクヤヒメが女神であることから生命誕生の胎生10カ月を10合に分けた
(4)山頂のことを御鉢といい、仏教用語でも供える米を御鉢料と言うところから米に例えて「合」で区分けした
(5)洪水の水量を「何合何勺」と言ったので之に当てた
(6)夜道の提灯に使う油が1合なくなったところが「1合目」とした
(7)道標にコメをパラパラ落としながら登り、1合なくなったところで「1合目」とした
―など。

サイト「富士山NET」の「「合目」の意味」から引用


富士山登山ルートの五合目(新五合目)の標高

御殿場ルート:1440m、須走ルート:1970m、吉田ルート:2305m、富士宮ルート:2380m






「金時山からの富士山、宝永山、二ツ塚」


左手に丸い丘がぽこぽこと二つ見えるのが二ツ塚。今回は、富士山の懐から見る宝永山、二ツ塚の景観が金時山などの山から見るのとまったく異なっているのに、驚いている。 

 富士山の森林限界は、2400mほどであるが、宝永山南東部は1300mまで下がり、冠雪が下方に大幅に伸びている。これは、 宝永山噴火の際、火山噴出物のスコリアが東方に飛び堆積し、そこは高木が育たないためである。大砂走りのスコリアの斜面を下った後に金時山からの写真を見て、これほどの大面積に火山噴出物が堆積したのかと、再認識した。


金時山からの富士山、宝永山、二ツ塚

金時山からの富士山と宝永山と二ツ塚 214.1.24 11:41





「二ツ塚は双子山とも呼ばれている。上塚と下塚の類似性などについて」



二ツ塚の形状、色彩は見事です。






上記の写真を右に5°程傾けて両塚を平地に置いたようにした。ほぼ同じ大きさで意図的に向き合わせ、緑と黒紫で彩色したような構築物である。


二ツ塚は双子山とも呼ばれている


家に帰っても、考えた。カシミ−ルで断面図を作り、標高差を求めた。

上塚の標高差は35m、下塚の標高差は30mと上塚が少し高い。

上塚の断面を下塚に重ねるとほぼ一致する。基準線の引き方でより一致すると思える。

一卵性の双子(山)である。


カシミ−ル二ツ塚の断面図



二ツ塚は富士山を神と崇めた古代人が、祭儀を行うために構築した人造物である。設計図に基づき構築した相似形の二つの塚を向かい合わせ、荘厳さを加えるため、緑と黒紫に彩色した。


・・・これらの考察はあと3回ほど登ったあとに進めます。






■13:12  富士山を振り返ると、相当雲が出てきた。しかし、今回の雲は幸運にも常に富士山の後方にあり、富士山と宝永山の景観に躍動感と彩りを加えてくれている。登山者が駆け下りている砂煙が見えます。大砂走りの下山者の9割は駆け下りていました。



登山者が駆け下りている砂煙




大砂走り



■13.19 二ツ塚に向かって進みます。



富士山の二ツ塚




■13:25 宝永山とフジアザミ。このあたりからフジアザミが咲いていました。少し時期が早いのか、昨年に比べ数は少ないようです。



フジアザミ


   

■13:31 二ツ塚上塚に向かって降りていきます。相棒さんが時々良い写真を撮ってくれます。雄大な富士山の中腹を歩いている雰囲気が気に入ってます。



二ツ塚上塚に向かって降りていきます




■13:34  二ツ塚上塚の登りはじめに振り返る。オットセイのような宝永山が富士山頂に何か話しかけています。

「ふーさん、今日は雲の配置がいいね」「うん、うちの雲右衛門ががんばってます。



富士山と宝永山




■13:57  二ツ塚上塚から富士山と宝永山 雲の形が形が刻々と変化して面白い。



二ツ塚上塚から富士山と宝永山






■13:50 富士山頂の雲が踊りだしたときを捕らえてシャッターを切る。



二ツ塚上塚から富士山と宝永山




■13:44 二ツ塚上塚山頂   雲海と上空の雲の間の山並みは伊豆半島か。相模湾は雲海の下。



二ツ塚上塚山頂



■13:58  記念撮影。2年前から引率者と富士山を背景に記念撮影してます。


記念撮影




■13:58  二ツ塚下塚に進みます。


二ッ塚下塚



色鮮やかで美しい二ツ塚下塚に進みます。



色鮮やかで美しい二ツ塚下塚




■14:16 二ツ塚下塚山頂から 三段富士 (二ツ塚上塚-宝永山-富士山) パイオニア植物の緑の斑点が美しい。



二ツ塚下塚山頂から 三段富士 (二ツ塚上塚-宝永山-富士山) 





■14:13  二ツ塚上塚のパイオニア植物の緑の斑点が鮮やかです。



二ツ塚上塚のパイオニア植物の緑





■14:19 四山(富士山-宝永山-二ツ塚上塚-二ツ塚下塚)のすそ野の競演



三山のすそ野の競演




■14:19 同じようですがもう一枚



三山のすそ野の競演




■14:20 二ツ塚下塚山頂。石碑には [始祖: 伊邪那岐命(イザナギノミコト)と伊邪那美命(イザナミノミコト)] とあります。



二ツ塚下塚頂上




■14:28 二ツ塚下塚から下る途中からの富士山と宝永山




二ツ塚下塚から下る途中からの富士山と宝永山




■14:34 二ツ塚〜大石茶屋から 二ツ塚下塚・二ツ塚上塚・宝永山・富士山 四山揃い踏み



二ツ塚〜大石茶屋から 二ツ塚下塚・二ツ塚上塚・宝永山・富士山





■14:34 二ツ塚〜大石茶屋から メイゲツソウを前景にして 。(赤い花のイタドリはベニイタドリまたはメイゲツソウと呼ばれるようです)



二ツ塚〜大石茶屋からメイゲツソウ




■14:48  大石茶屋。バス出発までに時間があったので、イチゴミルクの氷水を食べる。ここまでの疲れがとけるようなおいしさでした。



大石茶屋




■15:05 御殿場新五合目の御殿場駅行きのバス停横からの富士山




御殿場駅行きのバス停横からの富士山



■15:19 御殿場新五合目駐車場横からの富士山。



御殿場新五号目駐車場横からの富士山





■15:35  「一日中、鮮やかな姿を見せてくれて有難うございました。夏の富士山を堪能しました」と富士山に別れの挨拶をしてバスに乗る。







■16:05  JR御殿場線御殿場駅到着。


■18:10 小田急江ノ島線長後駅着。


 「宝永山と二ツ塚その2 富士宮口五合目から宝永山山頂 2014年8月22日(金)」 END